第4回オープントーナメント
全日本空手道選手権大会速報!!
開催日:平成18年11月23日(木・祝日)
開催場所:埼玉スーパーアリーナ
開場PM12:00 開会式PM1:00
主催:極真空手道連盟 極真館 協賛:財団法人極真奨学会
2006年11月23日、埼玉スーパーアリーナで開催された第4回オープントーナメント全日本空手道選手権大会に於いて、ここ城南大井町支部から若干21歳をむかえて僅か4日の藤井脩祐弐段が極真史上最年少優勝タイ記録で優勝の栄冠をつかみとった。
藤井は、18歳の時に第2回ウエイト制大会に初出場し、重量級準優勝を皮切りに、第3回全日本選手権では3位、モスクワで開催された全世界ウエイト制4位と、出場する試合は全て上位入賞を果たしていながらも優勝には一歩届かずに苦汁を飲まされていた。しかし、今年4月に開催された第4回ウエイト制の重量級でついに優勝をつかみ、そして今回、極真史上の歴代王者の中でも3人目となる極真史上最年少優勝タイ記録の21歳という若さで、ついに全日本選手権優勝という日本一の栄冠に輝いた。
入賞者、左から2位夏原望・優勝、藤井脩祐・3位市川雅也・4位、岩田学・
5位、船崎雄・6位、櫻井豊・7位、市川典秀・8位Dシンピウエ

役員関係者との記念撮影


■大会結果及びトーナメント表を公開致しましたのでご覧下さい。


第4回オープントーナメント全日本空手道選手権大会結果
順 位 選手名 所  属 段位 年齢 身長 体重
優  勝 藤井脩祐 城南大井町支部 弐段 21 180 87
準優勝 夏原 望 城南川崎支部 弐段 26 177 94
3  位 市川雅也 奈良県支部 参段 27 180 90
4  位 岩田 学 埼京・城北支部 弐段 30 168 70

【大会ダイジェスト】
会場となった埼玉スーパーアリーナは、前日まで世界バレーが行われていた同じ場所とは思えない程、独特の雰囲気をかもし出している。場内は薄暗く、スポットライトだけが、これから始まる激闘のドラマとなる舞台を照らし浮かび上がらせている。
そして、出場する選手一人一人の緊迫したオーラが一塊となって場内全体を覆っているためであろうか、場内はいつもの全日本大会と同じ静寂な重々しい雰囲気に包まれている。

午前10:00を少し回った頃に、場内アナウンスで予選開始が告げられ、午前中の予選が手際よく次々と進んでいった。開会式が午後1時からということもあり、会場の客入りはまだ半分程度である。
そして、予選が終わり、午後1時、開会式。既にメインアリーナを四分の一に仕切った会場はほぼ満席に近いくらいの人で埋まっている。選手入場後、廬山館長の挨拶、そして来賓の挨拶が終わり、午前中の予選通過選手による試割が始まった。今回の板は、総体的にかなり湿っていたこともあり規定枚数の3枚を失敗する選手もかなりいたが、藤井は正拳4枚、足刀5枚、猿肘5枚、手刀5枚を全て成功させた。

藤井は、1回戦がシードだったため2回戦から出場となった。初戦の相手は、予選で埼玉の若井選手を判定で破り、2回戦に進出した他流派、武道空手、練の三ヶ嶋選手(弐段)である。
主審の始めの合図と共に藤井は序盤から突きから上中下の蹴りを巧くつないで有利に試合を進めてゆき、開始から1分過ぎた頃、藤井の繰り出した左の下突きが三ヶ嶋選手の腹に食い込み、一つ目の技あり。その直後、藤井の放った後ろ蹴りが、またも三ヶ嶋選手のレバーに食い込み、開始1分28秒、合わせ1本勝ちで初戦を勝ち抜いた。
続く、2回戦の相手は、南アフリカから参戦したボンガ・クブケリ選手(初段)。外国選手とは戦いの経験が豊富な藤井は序盤から終始、スピードのある突きから蹴りにつなぎ、相手を翻弄させ続け、本戦5-0で圧勝。

続く、3回戦では、今回で3度目の対戦となる奈良の若手ポープ市川典秀選手との対戦となった。序盤からお互いに打ち合いとなるも、藤井は足を巧く使いながら、相手の突きをかわしながらも自分の技を的確に当ててゆく。終盤にさしかかったところで、藤井の右上段回し蹴りが市川選手の頭を捉えた瞬間、膝が一瞬落ちかけたが、果敢に攻め続ける市川選手。終了間際には、藤井の数発の突きが市川典秀選手のディフェンスをかいくぐり胸骨へ打ち込まれると上体が揺らぐ市川選手。そして時間となり本戦判定へ。3-0で藤井の判定勝ちとなり準決勝戦へ進出。

その間、各有力選手達も、1回戦2回戦と順当に駒を進めてゆく。

しかし3回戦に入り波乱が起きた。前回の優勝者、奈良支部の船崎選手が埼玉の岩田選手と対戦。激戦の末、体重判定でも決着がつかず試割判定で船崎選手が惜しくもここで敗退し、岩田選手(ウエイト制軽量級王者)が準決勝戦へ駒を進めることになったが、ここで岩田選手に異変が起きた。
この激闘で、前月にヨーロッパ大会でひびが入っていた左腕が悲鳴を上げ、これ以上の試合続行は不可能との大会ドクターの決定により途中棄権を余儀なくされた。
岩田選手の棄権により藤井は残すところ決勝のみとなった。

準決勝戦、実力面でも経験でも最右翼の奈良の市川雅也選手と第2回ウエイト制重量級王者で城南川崎の夏原選手との対戦である。
本戦は、互いに、暫く見合う静かな立ち上がりではあったが、流石にトップ選手同士の戦いともなれば、互いの隙を如何に見極めて攻撃を仕掛けるかが鍵となる。両者共に腰を落とした構えから繰り出される突き蹴りは非常に重い。どちらも優勝候補だけに気が抜けない試合をジッと見守る藤井。

本戦で決着出来ず、延長戦へ。そして、再延長戦に突入する。互いに満身創痍の状態の中で最初に仕掛けたのは夏原選手。そのまま手数で上回った夏原選手が寄り切って、優勝候補筆頭の市川雅也選手を破り決勝戦へ。

ついに藤井と夏原選手が決勝の舞台に立つことになった。双方とも城南支部で共に汗を流している同門同士の戦いである。お互いに手の内を知り尽くしている2人だけに、勝敗のカギは気持ちの強さで決まる。
この2人は、2年前のウエイト制重量級の決勝戦で顔を合わせており、延長の末、藤井が敗れているだけに、今回の試合で、リベンジをはかりたい藤井。

相対する夏原選手は、後輩には絶対に負けられないプライドがある。
ただ藤井は、神が与えてくれたこの千載一遇のチャンスを絶対に手に入れ、今後の2連覇3連覇につなげていかなければならない。そして、今まで自分を育て支援してくれた城南大井町支部の金子雅弘師範と仲間達のためにも優勝をして恩返しがしたい藤井。

そして、ついに決戦の時がきた。

会場は興奮と拍手で沸き返っていたが、決勝を前に、場内に響き渡るファンファーレの音で、見てる者全ての視線がこれから決戦を控えた2人に注がれている。
その間、藤井はひたすら「勝つぞ。勝つぞ。絶対に勝つ」とつぶやき続ける。
ファンファーレが鳴りやむと、場内アナウンスで双方の名前が呼ばれ最後の壇上へ上ってゆく。

壇上へ上がると、湖山主審が2人を中央に呼び、何やら話をしている。これは、あとで本人に聞いた話だが、「同門同士の馴れ合いの試合はしないように」との忠告であったようだ。

湖山主審の「構えて」「始め!」の合図と共にほぼ同時に勝負を仕掛けていく2人。狙いを定め、一発一発、的確に突きと蹴りを交互に出す夏原に対し、一発来たら3発返すスタイルの藤井選手。本戦中盤、夏原選手の蹴り技に対し下段払いで蹴りを捌き下段を払ってマットに横たわす藤井。こんな攻防をしている間に早、本戦終了。判定は藤井側に旗2本であとは引き分けとなり延長戦へ。

延長戦も本戦と同じような試合運びで進んでゆくが、途中、藤井の狙いすました鋭い中断回し蹴りが夏原選手の脇腹を捉えるも、果敢に攻めこむ夏原選手。明らかに手数では藤井が勝っていても、夏原選手の圧力で耐えかね場外に出される場面もあり、延長は1-1の引き分け。

そして最後の勝負、2分間の再延長戦に突入する。

既に、突きあい蹴りあいによって、双方とも身も心もボロボロの状態の中で、優勝の栄冠を勝ち取るには勝ちたいという気持ちの強さが勝った方に軍配が上がる。

再延長序盤は、流石に双方とも動きが鈍くはなって来ているものの夏原選手の攻撃の隙を見ては、強い突きを打ち返す藤井選手。そして中盤が過ぎてまもなく、藤井選手の伸びのある鋭い左の下突きと中段回し蹴りが夏原選手の腹をえぐると、夏原選手の動きが一瞬止まったように見えた。その瞬間を藤井は見逃すことなく、一気に勝負に出て怒濤のラッシュをしかける。そして、時間。
勝敗は、最後まで動ききった藤井選手が5-0の判定で、夏原選手をくだし見事、初の栄冠、そして、極真全日本大会史上最年少タイ記録をもつかみ取った。


応援してくれた皆さんと記念撮影
左から金子師範・藤井脩祐選手・廬山館長



【藤井選手 挨拶】

押忍。
この度は、城南大井町支部の金子先生及びご支援下さった諸先輩、道場生の皆さん、そして自分を見守ってくれた全ての皆さん、本当にありがとうございました。
 
 今回の優勝は、決して自分一人の力では取れなかったと思います。金子先生を始め、諸先輩方並びに道場生の皆様のお陰だと心から感謝しています。今回、試合直前に、足の裏の怪我が原因で体の中にばい菌が入り、高熱と痛みから10日間も入院することになり、退院出来たのは試合の1週間前でした。

完治しないまま退院した当日の夜、不安のあまり道場へ行き稽古をしましたが、まだ腫れたままの左足は、ちょっと当たっただけでも激痛が走り蹴ることも出来ない状態で、もう駄目かもしれないと心が折れそうになりましたが、もう、ここまで来たら金子先生が常々おっしゃっている腕一本足一本折れても戦い抜くと言う気持ちが自分自身の心を奮い立たせた結果だと感じています。

思うような稽古も出来ず、試合の日が来て、開けてみれば試合が進むにつれて自分に追い風が吹いていることが感じとれたので、このチャンスを絶対に逃せないと思い必死に戦い優勝することができました。
まだまだ課題は沢山ありますが、来年、再来年と連覇できるように精進していきたいと思いますので宜しくお願い致します。

本当にありがとうございました。

押忍!!



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