財団法人極真奨学会 極真空手道連盟 極真館 城南大井町支部
2005年9月10・11日
第1回 全世界ウエイト制空手道選手権大会inロシアで
藤井脩祐選手が4位入賞及び特別賞を受賞
第1回 全世界ウエイト制空手道選手権大会 in モスクワにて藤井脩祐 弐段が世界4位

■■重量級結果トーナメント表■■

表彰式終了後、廣重副館長と応援してくれた大井町道場の仲間と以前から交流のあるポーランドチームの方々と記念撮影する藤井脩祐選手

記  事
2005年9月10・11日、極真館主催の第1回全世界ウエイト制空手道選手権大会がロシアのモスクワにあるオリンピック、スポーツ競技場「LUZHNIKY」で盛大に開催された。初日は予選と言うこともあり、観戦者は7割程度であったが、決勝ラウンドの行われる翌日は、7000人分のチケットは全て完売となり、開場もほぼ満席の状態で、ロシアでは国で認められた唯一の極真館カラテ人気を物語っていた。

また、異常と思える程の物々しい厳重な警備体制でSPとガードマンが開場を取り囲む形で配備されていたが、それを納得させる、驚くような有名人の顔ぶれが揃っていたことには驚かされた。主賓としてロシアのプーチン大統領代理としてロシア・スポーツ国務大臣が出席した他、なんと、元ボクシングヘビー級王者、マイク・タイソン選手なども招かれていた。

選手は、組手と型競技を含め世界37カ国から総勢190名の代表選手達が集まった。開会式では、開会太鼓の後、ロシア国歌を警察隊か軍隊と思える音楽隊によって生演奏され、その後、生演奏のマーチに合わせ37各国のプラカードを持った、ロシア女性達を先導に選手達が入場し、廬山館長の大会挨拶、国務大臣の挨拶などがあり、大会の幕が開かれた。
日本代表メンバー9名
左から、軽量級代表の三名(岩田・中澤・松田)中量級代表3名(東海林・古賀・渋谷)重量級代表(夏原・藤井・市川)
■■重量級結果トーナメント表■■

世界大会初日 予選 2005年9月10日
10日、大会初日、日本選手の波乱の幕開けとなった。初日は、最初に型の予選試合が行われ、その後2面のコートを使い組手試合が、Aコート重量級、Bコート、軽量級と中量級に分かれ同時進行で予選が開始された。型の予選では、男女ともに日本選手が高得点を出して順当に勝ち上がり、全ての選手が予選を通過した。

続く、組手の試合では、軽量級の岩田選手、東真会の中澤選手、中量級の東海林選手、古賀選手、重量級の夏原選手が各国の強豪選手を相手に善戦したものの、惜しくも1回戦で敗退するという予期せぬ自体に皆、動揺を隠しきれなかった。
1回戦を突破したのは、軽量級の魚本流、松田選手、中量級の渋谷選手、重量級の市川選手そして我が大井町支部の藤井選手の4人のみに。

残った4人は、日本の威信をかけて2回、3回戦を勝ち抜き、予選突破まで後一つのところで大波乱が起きた。

ここまで、順当に勝ち上がってきた日本の砦、重量級の市川雅也選手がロシアの強豪で、日本の全日本にも出場したT.ガスタシェフ選手と対戦、以前見た全日本の時よりも遙かに技・スピード共にパワーアップした様子のガスタシェフ選手。

開始からお互い至近距離から突き合いが続く、隙を見て前蹴り、距離を取り下段を入れる市川選手に対し、パワフルな突きを出しながら、しつように間合いを詰めるガスタシェフ選手に対し、一歩も引かないで突き合う市川選手。そして、開始から1分20秒程経過した頃、自分の間合いを手に入れたガスタシェフ選手が突きの合間を見ての至近距離からの右、上段膝蹴りが市川選手の左顎にクリーンヒットし後退しながら崩れ落ちる市川選手。
悪夢の瞬間だった。朦朧とした意識の中でも、日本の威信をかけて必死に立ち上がりファイティングポーズをとるも足元が揺らぎ1本負け。

続く、中量級の渋谷選手も、3回戦まで順当に勝ち上がってきたが、延長戦まで持ち込み必死に戦ったが、惜しくも判定負け。

予選を突破できたのは、全階級の極真館所属の代表選手では只一人、藤井選手が残されるのみとなった。また、軽量級では他流の魚本流の侍、松田選手が延長、再延長をしながらも危なげない圧倒的な強さで勝ち上がって来た。まさに、もののふの心を持った素晴らしい選手である。
日本の牙城はこの2人に託され、翌日の決勝ラウンドに進むこととなる。
世界大会2日目 決勝ラウンド 2005年9月11日
大会二日目は、開会式の後に試割から始まった。板は日本で使用されているものよりも、見た目が堅そうで、日本の基準より多少薄目に作られている。重量級である藤井選手は、オシポフ選手の隣。試割合計枚数は藤井選手19枚。オシポフ選手25枚。あいにく、魚本流の松田選手は、遠くだったので確認することができなかった。
重量級 準決勝戦  藤井脩祐(日本) vs セルゲイ・オシポフ(ロシア)
前日の予選で左手を痛め、グローブのように腫れ上がった手になっている藤井だが、極真館で只一人、決勝ラウンドに進み、日本の牙城を守ろうと、持てる力の全てを出し切り、死にもの狂いでオシポフ選手と戦った。

前半は、オシポフの得意とする近い間合いからの突きからの見えない角度から繰り出される上段回し蹴りを封じるために、横蹴り、後ろ蹴りからの突きなどで距離をとって応戦し、本来の藤井の組手をしたこともあり、誰の目からも藤井が優勢に戦っているように見えた。試合から1分程経過したとき、オシポフの前蹴りに合わせ、藤井の足掛け下段払いが決まりオシポフをひっくり返し、更に優勢に試合を進めて、このまま行けば、もしかしたらと思った時、残り40秒。コーナーに追い込まれた藤井はオシプフの鋭い左下段でバランスを崩した瞬間を見逃さず、あの、至近距離からの見えない右上段回し蹴りが藤井の首に入り、ダウン。

しかしダウンはしたものの意識はしっかりしていて、即座に起き上がろうとした藤井を、安全面を考慮した主審が押さたため、藤井は必死に手を振り大丈夫だと言うことをアピールし、主審の手を振り切って起きあがり、走って中央へ戻ったが、時、既に遅し。
1本負けを告げられた。
重量級 3位決定戦  藤井脩祐(日本) vs セルゲイ・オシポフT.ガスタショフ(ロシア)
3位決定戦では、全日本にも出場経験のあるガスタショフとの戦い。以前より確実にパワーを増しているガスタショフ選手は、足を使い、なんとか距離をとろうとする藤井を追いつめ、得意の突きからの後ろ回転回し蹴り、上段回し蹴りなどをくりだす。必死で応戦する藤井だが、完全に相手のペースに引き込まれ時間切れ。本戦で4-0で判定負けでした。

この戦いで、藤井は、左目の瞼を負傷し2、3針縫う怪我をおった他、予選初日で痛めていた左手が、更に腫れ上がり倍ぐらいの大きさになっていた為、骨折の疑いがあるとのチームドクターの判断で、試合後、控えていた救急車で病院へ搬送された。
軽量級 決勝戦 魚本流 松田(日本) vs ジャファロフ・エミル(ロシア)
ここまで、なんとか日本の牙城を守るため、延長、再延長と繰り返しながらも必死に勝ち上がってきた魚本流の侍こと、松田選手だが、ついに決勝までたどり着いた。決勝戦はロシアの軽量級の強豪、ジャファロフ・エミル。その風貌と様相は、全日本にも出場している、S・アブドラシドフをちょっと小さめにした感じである。

お互いに、今までの激戦で精も根も尽き果てた状態だが、主審の「はじめ」の合図と共に、松田選手はそんな激戦の疲れを感じさせない勢いで、突きを主体に前半からラッシュをする。完全に受けに入るジャファロフ・エミルだが、松田の隙を見ては大技を仕掛けてくるも、松田選手がうまく交わしながら、更に突きのラッシュをしかける。

そして、本戦終了。松田優勢に思えたが、引き分けで延長へ。延長に入ってからも、執拗に突きのラッシュを仕掛ける松田に対し、かなり嫌がっているように見えるジャファロフ・エミルだが表情には一切出さない。そして、また隙を見ては、技を仕掛けるジャファロフ・エミル。そして延長が終了し判定へ。またも引き分け。再々延長へ。

両者とも既に、体力の限界まで戦い続け、後は、気力だけの戦いである。気力が切れない松田は、最後の最後の気持ちを突きのラッシュに賭ける。完全に受け手にまわるジャファロフ・エミル。

終了の合図。開場は耳をつんざくように「ローシア・ローシア」の大コールが沸き上がる。そして判定へ。3-0松田選手に旗が上がった。
魚本流の侍。松田選手がついに軽量級で全世界の優勝を勝ち取った。
全世界ウエイト制空手道選手権大会結果
軽量級 優勝 松田和也
(日本)魚本流
2位 ジャファロフ・エミル
(ロシア)
3位 アラカエフ・ロステム
(ロシア)
4位 ザティキャン・エドガー
(ロシア)
中量級 優勝 S・アブドラシドフ
(ロシア)
2位 セメドフ・ラシム
(ロシア)
3位 ラグティン・ロマン
(ロシア)
4位 ハチャトルヤン・アルセン
(ロシア)
重量級 優勝 セルゲイ・オシポフ
(ロシア)
2位 メルユーク
(ロシア)
3位 T.ガスタショフ
(ロシア)
4位 藤井脩祐
(日本)極真館


特別賞を受賞する藤井脩祐2段
大会終了後、日本選手団の記念撮影